
「どこにでもある普通の学校」だった福岡市立壱岐丘中学校が、きめ細やかな学習指導・生徒指導を追求し、学力調査でも全国平均を大きく上回り、不登校をなくし、地域の信頼を集めるようになるまでの改革の軌跡を紹介する書。
また、これらの実践記録をもとに、教育経営・教育方法・教育心理等の研究者達が、リーダーシップ論、校長の行動・ネットワーク分析、情報戦略、カリキュラムなど、多様な視点から子どもの成長と学校改善のプロセスを解き明かします。
公立校復権のヒントを示す、全教育関係者にお薦めの一冊です。
目次
序論 信頼の創造と学校改善
1 実践の記録
壱岐丘中学校の学校経営戦略/学校関係者の意識の変容過程/
教育課程の編成と実施/授業研究を通しての授業改善過程/
学校通信『壱岐丘の風』と私/スクールカウンセラーから見た中学校
2 学校改善過程の分析
校長のリーダーシップ戦略
校長の一日
学校の情報リソース・マネジメントに関する事例研究
信頼を形成する校長のリーダーシップ
3 子どもたちの変容過程の分析
カリキュラムと授業実践
学力・学習意欲の分析
ストレスマネジメント教育の実践と分析
壱岐丘中学校の学校力から学校臨床教育学の展開へ
終論 公立学校への期待
編著者等紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
中留武昭…なかどめ・たけあき/鹿児島県立短期大学学長、九州大学名誉教授
八尾坂修…やおさか・おさむ/九州大学大学院人間環境学研究院教授
増田健太郎…ますだ・けんたろう/九州大学大学院人間環境学研究院助教授
伊藤文一…いとう・ふみかず/福岡市立壱岐丘中学校校長