弁護士と建築士のプロが双方の立場から紛争処理のノウハウを分かりやすく解説!
旧版の発刊以来6年が経過し、その間に耐震偽装事件を発端とする建築関連法の大規模な改正や新法成立等の動きがありました。
本書では、このような時代の変化を受け、法令や制度の改正をふまえて最高裁判例をはじめとする最新の判例を大幅に追加しました。
そのほか欠陥現象ごとに想定される原因や、建築の基礎知識、欠陥現象の発生原因とその対策など、欠陥住宅問題に関して必要となる基礎知識を網羅した入門書です。
目次
1 住まいづくりの流れ
・総論
・住まいづくりの流れ―依頼先決定から建設まで
・欠陥を生んだ背景を探る
・住まいの生産システムと入手方法
・住まいの性能
・住まいづくりの手続と法律
2 住宅の構成部位
・建築物・構造・部材・名称・機能
・構造・構造計算
・構造の長所・欠点
・敷地・地盤
・基礎
・柱・梁
・床・壁・天井
・屋根・小屋組
・建具・階段
3 欠陥現象
・欠陥・瑕疵概論
・雨漏り
・仕上げ材のひび割れ
・コンクリートのひび割れ
・音・振動
・建物の揺れ、振動
・軋み(きしみ)
・結露
・傾斜
・水漏れ・換気
・化学物質
・耐火・準耐火・防火
4 法律・その他
・住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)の概要
・特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(履行確保法)の概要
・専門家の探し方
・資料の収集
・紛争処理手続の選択
・訴訟における争点
・参考判例
--------------------------------------
共編者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
消費者問題対策委員会/第二東京弁護士会内の特別委員会。現在大きく社会問題化している消費者問題に幅広く取り組んでいる。法制度の研究にとどまらず、政府関係機関への意見書・パブリックコメントの提出や、市民に向けた講演会やシンポジウムを毎年開催。そのほか、委員会メンバーを中心に弁護団を結成し、大規模な消費者被害事件に取り組んでいる。
99建築問題研究会/第二東京弁護士会消費者問題対策委員会の主催した「欠陥住宅被害110番」の電話相談や面談に参加していた弁護士と建築士の有志が1999年4月に結成した研究会。主に、欠陥住宅、欠陥マンションをはじめとする住まいに関する諸問題に対処するため、弁護士と建築士を軸として、住宅に関するトラブルの防止と解決のために必要な方策を検討し、提言・実践している。