
「公益ビジネス」とは、行政が抱えるさまざまな課題の中で、行政単独でも、また、単なる民間委託でも解決が難しい事案を、「公益」という立場にたったセクターで対処していく市民活動です。
本書では、一見相反すると思われる「公益」のもつ社会的責任と、「ビジネス」のもつ経営・収益性を両立させるという、日本ではまだなじみの薄い「公益ビジネス」を、この分野の研究では日本でも先駆的な東北公益文科大学と鶴岡市・酒田市が中心となって行った「藤沢周平記念館」や、海外の先進的実践例を取り上げながら、解説しています。
活力を失いつつある地方都市再生に役立つ1冊です。
目次
1 社会連帯による地域まちづくり〜公益ビジネス研究・まちづくりユニットの活動
2 社会福祉と新しい市民サービス
3 公益ビジネスの国際比較
4 公益ビジネスモデルを考える
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編著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
渋川智明…しぶかわ・ともあき/東北公益文科大学教授。毎日新聞社会部編集委員としてNPO活動、介護保険など社会保障政策を担当。公益学部長、公益総合研究所公益ビジネスプロジェクト長などを歴任。
高谷時彦…たかたに・ときひこ/東北公益文科大学教授。幕張ベイタウン・コアで第10回公共建築賞優秀賞受賞。
中谷常二…なかや・じょうじ/近畿大学経営学部准教授。専門はビジネス倫理学。