
国の「情報公開・個人情報保護審査会(「審査会」)」とは、情報公開法、行政機関個人情報保護法に加え、独立行政法人等に関する同様の法律に基づいて情報公開請求・自己情報開示請求等がなされたとき、その全部又は一部が認められず不服申立てがなされた場合に、行政機関の長等の諮問に応じて答申を出す諮問機関です。
審査会が出した答申例はウェブサイトでもご覧になることができますが、その数は膨大です。
本書は、その中から重要なものを拾い出し、要点や傾向をコンパクトにまとめ、解説したものです。
本書は、国の審査会が出した答申の中から、重要と思われるものについて、その要点や傾向を各事例別に詳しく分析・評価したものであり、自治体や独立行政法人の関係者の皆様にとっては、要点や傾向を自ら関係しているケースに重ね合わせ、判断が難しい場合の参考とすることができます。
巻末には索引を掲載しており、事項別索引では用語から答申例を探すことができ、また答申別索引では諮問庁別に答申を引くことができます。
答申例は、各地方自治体に設置されている条例に基づく情報公開審査会、個人情報保護審査会の判断にも大きな影響を与えているので、法律実務家の皆様や地方自治体・特別行政法人関係の皆様のご参考資料としていただけます。
目次
1 総論
・行政機関における情報公開法と個人情報保護法の概要
・審査会の審査
・答申例の傾向
2 各論
・情報公開法(個人に関する情報/法人に関する情報/国の安全等に関する情報/公共の安全等に関する情報/審議、検討等に関する情報/事務・事業に関する情報/公益裁量開示/存否応答拒否/行政文書の不存在/文書の特定/行政文書該当性/適用除外)
・行政機関個人情報保護法(開示請求者の生命、健康、生活、財産を害するおそれのある情報開示請求者以外の個人に関する情報/事務・事業に関する情報/存否応答拒否/保有個人情報該当性/訂正請求・利用停止請求/適用除外)