
本書は、自治体国際化協会ロンドン事務所長を務めた著者が、
英国の自治体の再編を中心に、最新の英国自治体改革の動向を分析するものです。
両国の制度を形式的に比較するだけでなく、自治体行政関係者の参考となるよう
制度の考え方・目的、実態が理解できるように具体的に解説しています。
英国の地方行政制度を、繰り返し行われてきた社会制度改革の動きとともに紹介。
単なる仕組みの解説にとどまらず、制度の「考え方」を知ることを目的に、
制度がなぜ考えられたのか、どのような過程を経て実現したのか等、
関係自治体の取材や関係者へのインタビューをもとに記述。
自治体行政関係者の参考となるのみならず、
英国に興味がある方にも「英国社会論」としてお楽しみいただける内容です。
目次
1 ブレア首相と英国政治事情
2 「大きな地方分権」と権限委譲
3 英国自治体の再編の動向
4 イングランドにおける地方分権施策の動向
5 首都の改革
6 アーバン・ルネッサンス―大都市圏都市の創設
7 直接公選首長制拡大の意図
8 新たな住民参加の仕組み―FIRST−TIERの位置付けへ
9 地域振興とパートナーシップの強化―新しい方向へ
10 「地方自治白書」の発表と政府の改革提言
11 地方団体へ影響を与える、相次ぐ改革の提案
12 ライオンズレポートと「白書」のその後
13 「地方自治の母国」―日英地方自治比較展望
14 「大英帝国最後の植民地」―中央集権手法とその背景
編著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
内貴滋…ないき・しげる/消防団員等公務災害補償等共済基金常務理事、総務省自治大学校客員教