県内福山市鞆町のまちづくりを支援する寄附募集を開始【広島県】
広島県(284万8800人)は、福山市(47万800人)鞆町の住民が取り組むまちづくりを支援し、鞆の歴史的な景観や町並みの保存と伝統文化を未来に継承するために、福山市と共同で寄附募集(ガバメントクラウドファンティング(R))を開始した。募集にあたり専用のwebサイト「『鞆・一口町方衆』応援プロジェクト」を開設し、鞆の魅力やまちづくりの取組み状況とともに、国内外に広く発信することを目指している。
寄附金によって行うのは大きく分けて、鞆の町並み保存や歴史的な景観保全に関わる取組みと、鞆の伝統文化を継承していくための取組みの2点。このうち景観保全に関わる取組みでは、伝統的工法による伝統的建造物の保存修理やヘリテージマネージャー(歴史的建造物群保存活用資格者)の育成、町並み保存団体の活動に対する支援などを実施する。伝統文化継承のための取組みでは、伝統行事に使われる用具の修理・修繕、歴史的建造物や史跡・寺院等の案内板の設置、古文書・資料・文献の調査などを行う。
今回の寄付募集はふるさと納税を活用して行うが、趣旨に賛同した人に寄附をしてほしいという考えから、返礼品の送付は行っていない。しかし寄附者に対しては、寄附したことを証明する「鞆町方衆之証」を発行するとともに、芳名板を設置する。さらに1万円以上の寄付者にはステンレス製のカードも交付される。
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月刊「ガバナンス」2019年6月号・DATA BANK2019より抜粋)