奈良県生駒市(12万600人)は、市内全小中学校で作成するプリントなどの学習教材に「ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)」を導入した。形が分かりやすく、読み間違えにくい文字で、子どもたちの学習意欲と学力の向上を目指すのがねらい。
導入したのはモリサワが開発した「UDデジタル教科書体」。手の動きを重視した形状で、一般的な教科書体より線を太くして見やすくし、アルファベットは鏡文字と間違えないように左右対称の形を避けるなど、弱視や読み書き障害の人に配慮したデザインとなっている。2月にモリサワと共同で行った小学生116人対象の実験では、UDフォントで作成した問題の方が一般的な教科書体のものより正答率が高く、正確さを保ちながら読めることが実証された。
市教委は教職員対象の研修会を開催し、UDフォントの効果的な活用と学級通信や案内文の効果的なレイアウトなどについて理解を深めた。
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月刊「ガバナンス」2019年11月号・DATA BANK2019より抜粋)